不動産を相続する予定がある人は一読されたしと思う。
「2030年には空き家率が増える」という内容をメインに、生活様式の変化、高齢化社会、社会インフラ、街づくり、法制度などにも触れて、現状の課題の一部が紹介されている。我が家は賃貸だし、実家の相続問題もあるので他人事ではない。
私が今住んでいるところは23区だけど一軒家が多いエリアで閑静だ。住んで気が付いたが、思ったより空き家が多い。管理が行き届いた家もあるが、草木がうっそうと生い茂っている家もある。気に入った家があれば持ち主にお手紙を書いて交渉するのもありなのではないかと思うぐらい空き家が多い(稀に、管理状態が悪い空き家だと思っていたら住民がいて驚く)。
筆者が言うには、2030年を軸に前後3~5年にこの大量相続問題が世間を賑わせるようになるはずとのこと。
【備忘】
■空き家が増えている
空き家率
1958年 2%
2023年 13.8%
2043年 25.3%←予想
2017年12月の報告では、所有者不明の土地は九州全土に匹敵するらしい。
■マンションの管理問題
・管理組合の継続
新しいうちはよいが、
築年数が古いマンションでは管理組合員の高齢化により、役員のなり手がない、新しい問題に対処できないなど、組合としての対応に限界が生じ始めています。
→これは町内会も一緒だけど、マンションは共用部が多いから問題はより深刻。
・管理費、組合費、修繕積立費が回収できない
用途にもよるが、住んでいる、住んでいない関わらずに発生するこれらの費用。空き家の場合も持ち主が支払うことが前提になっている。ところが、相続でドロン、外国人所有者が払わないという問題が起きている。
相続でドロンは、死亡届で銀行口座がロックされたり解約されたりするケース。入居時に届けられた緊急連絡先は既に使われていないことも多く、管理組合が持ち主や相続者をたどることが難しいケースも多いとのこと。
外国人が所有しているケースでよくある問題は、管理費や組合費、修繕積立費が理解できない問題。これらの費用は外国人の方にはなじみのない考え方で、住んでいないのになぜ払わないといけないのか、修繕費は修繕が必要になった時に徴収すればよいのではないかという疑問が多いらしい。特に、投資物件として購入して10年以内で売却を考えている場合、自分が所有していないであろう未来の修繕費を払わないとけいない理由がわからないというわけだ。現実問題として、海外の持ち主を追いかけて取り立てるのは難しいみたい。
→問題になっているのであれば、そのうち法制度が見直されるかもと思う。何年後かはわからないけど。これで日本人の問題はある程度解決すると思うが、問題は外国人。日本の法律でどこまでおえるか。「外国人に売ってくれない(貸してくれない)、差別だ。」という話を聞くことがあるが、こういう話を聞くと仕方がないのかなぁと思う。
それから、マンションの管理組合のようなものがある国は日本以外にもあるみたい。詳細までは調べていないけれど。
・来日時の宿泊先として利用するために購入したけれど
今日本にやってくる外国人観光客はリピーターが多い。
はじめのうちは頻々に利用してもそのうち飽きて、行く回数が減る。利用回数の減少とともに、ほぼ空き住居化していく。
賃貸も考えているのですが、(中略)利回り6%を考えているのでしょうが、このマンションをそもそも月額100万円で借りてくれる日本人は存在しません。仕方がないので放置しているとのことでした。(中略)
売却も検討しているが、このクラスになると日本人の買い手も少なく、中国でも日本で買った超高額マンションがエグジット(売却)できない、という噂が蔓延し始めていて買い意欲が急速にしぼんでいるとのことでした。当面空き住戸として放置することになるだろうと(後略)
→こういうパタンの場合は、管理費が支払われなくなるのが想像できる。
■おひとりさま、子供なし、ひとりっ子
・おひとり様の増加と、おひとり様の相続
一都三県における20代~50代の男女1万5000人を対象にアンケートを取ったところ、ひとりっ子の未婚率は男性が40.1%、女性が22.1%という非常に高い比率を示した
親が元気でいる間は、たまに帰る実家は、懐かしく、居心地も悪くないと感じていたとしても、管理していた親の不在は、お一人様にとってはとてつもない重荷に変貌しているのです。(中略)
別荘の管理問題も同様です。賃貸アパートを所有していれば、(中略)
■法改正
高齢化社会の問題に対応するために(?)法改正もすすんでいる。例えば、「相続放棄における管理義務からの解放」。
相続人全員が相続放棄をしても、実は残された空き家についての管理責任からは逃れることができません。(中略)相続放棄していても相続人が責任を負わなければなりません。(中略)民法改正で、相続放棄をした場合に管理責任が残るのは放棄した時点で空き家を占有していた人のみが負うものと改められました。ただし相続放棄は空き家のみを放棄することはできません。現預金などを含めたすべての相続財産を放棄しなくてはならないことに変わりはありません。
→相続する側には選択肢ができたけど、相続放棄をした場合、マンションの部屋は誰のものになるのだろう。国や行政?管理費・組合費・修繕積立費の回収は払ってくれるのかな?
■昔は多くの市民が借家だった
昭和16年の東京23区の賃貸率は75%、大阪市は91%だそうです。
そうですよね、文豪たちの暮らしぶりや小説を読んでいても、立派な一軒家をポンと借りて女中を雇って暮らしています。
■2030年以降に起こる大変化
首都圏では確実に発生する大量相続。そして多額の相続税を支払うため、あるいは自身では所有し続けて居住する予定のない戸建住宅やマンション住戸が売却されます。売却しない物でも賃貸として運用するために賃貸マーケットに登場します。(中略)
現実的には年が進むにしたがって、供給量が増えていくものと考えられます。
すでに首都圏では東京都を除く3県では人口の減少が始まっています。東京ですら都全体人口は2025年、都区部に限っても2030年が人口のピークとされています。世帯数こそ増加を続けてきていますが、(中略)2030年を軸に前後3~5年にこの大量相続問題が世間を賑わせるようになるはずです。
→これからマイホームを買わないといけません。どこにどういった物件を買うのが良いのでしょうか。
