Beanの日記

徒然日記

「砂漠」

「砂漠」

東北大学 法学部に入学した学生5人が、知り合って卒業するまでの話。

筆者の伊坂幸太郎さんが東北大学 法学部だから、自身やその周辺の学生生活が作品に反映されているかも。いいねぇ、東北大学

 

【登場人物の感想】

西嶋の「大事なのは今ですよ、今!」という考え方が好き。理屈や遠い未来を考える必要はなくて、今、自分ができること(やりたいこと、やろうと思うこと)をやればいいということが本書のあちこちに書かれている。これは本当にそうだと思う。西嶋の場合はちょっと無鉄砲なところがあるけどね。

鳥井は軽いノリで描かれているけれど、こういう人って心根が優しい人が多いと思う。その優しさにつけこまれて大けがしちゃうのが悲しい。

長谷川ちゃん(5人以外)は、寂しい人なんだろうね。本能的に鳥井の優しさを嗅ぎつけて、鳥井に甘えすぎ。

 

 

【心に残った言葉】

■ 賢くて偉そうな人について(鳩麦さん(5人以外)の私見

賢くて、偉そうな人に限って、物事を要約したがるんだよ。」

(中略)

要約して、分類したがる。そうすると自分の賢いことをアピールできるから、かも。」

 

賢いかどうかはおいておいて、人の生活って分類作業ばかりだと思います。

経験値とか、経験者は語るというのはまさにこれだと思います。あたっていることもありますが、この分類が物事を見えなくして複雑にすることがあるのも事実なんですよねー。しみじみ。

 

 

■ 東堂さんのお父さん

「犬を飼うことにした、ってお母さんが言ったら、『それはいい、そうしたらいいと思ってたところだ』と答えて、終わり」

 

外国のドラマの翻訳みたい(笑)。

 

 

■ 宗教について(鳩麦さん(5人以外)の私見

お好きなように、と指示されるのって、逆につらいと思うんだよね。」

みんな、正解を知りたいんだよ。正解じゃなくても、せめて、ヒントを欲しがってる。だから、たとえば、一戸建てを買う時のチェックポイント、とか、失敗しない子育ての何か条、とかこれだけやれば問題ないですよ、っていう指標に頼りたくなる

「でも、人生全般にはそういうものってないでしょ。(中略)だから、確かに、『この修行をすれば幸せになれますよ』とか、『これを我慢すれば、幸福になれますよ』とか言われると、すごく楽な気分になると思うんだよね。どんなに苦して、忍耐が必要でも、これをすれば幸福になれる、っていう道しるべがあれば、やっぱり、楽だし。だってさ、わたしたちって子供のころから、やることを決められてるわけじゃない。生後何ヶ月検診とか、六歳で小学校へ、とか、受験とか、考えなくても指示を出されるわけでしょ。(中略)

「よく、怪しい宗教には、階級みたいのがあるでしょ。修行によって、どんどん偉くなる感じの。ああいうのは本当によくできていると思う。これをやったら一つ階級が上がって、上がっていくほど幸せになる、って言われたら、やっぱり気分的には楽でしょう?」

 

おっしゃるとおりだと思いますが、、、鳩麦さんって何者?

 

 

■ 論理的(理屈っぽい)人へ、西嶋から厳しい言葉

「麻生は結局、真実を追求したいんじゃなくて、誰かを貶めて、自らの偉さを誇示したいだけなんですよ」

 

全然関係ない話だけど、息子の反抗期に姿がダブりました。

 

 

■ 元 超能力者(?)鷲尾の言葉

「おだてて、屋根に上らせて、飽きたら梯子を外すのが、みんな趣味なんだな」

「マスコミや野次馬の趣味だ。困惑して、屋根からそいつが落ちるのを、ニヤニヤ見て、楽しむんだ」

 

マスコミはそうよね。会社だって部下のことをこんな風に見ている人、いますよ。

 

 

■ 卒業式で学長が話した言葉

人間にとって最大の贅沢とは、人間関係における贅沢のことである

 

入社して数年後の私は思いました、「仕事の内容よりも人間関係」。人間関係は本当に大事。