Beanの日記

徒然日記

遭難者の夢―家族狩り〈第2部〉 天童荒太

「家族狩り」5部作の第2部。
残虐な方法で夫婦が殺害され、その子供が自殺体で発見されるという事件が相次いでおこる。第1部の最後で馬見原刑事はその事件現場に足をふみいれる。子供たちは事件前から家庭内暴力を起こしており、警察ではその果てに起きた事件と処理される。
「『普通』だった家族がなぜこんなことになるのか?」
馬見原刑事は自分が今まで見つけられずにいた質問の答えをみつけるべく、組織の見解に逆らって犯人は別にいると思うとほのめかし、事件の調査にふみだす。
第2部は、馬見原刑事の家族、学校教師、学生、児童相談センタの職員などなど、物語で登場する人物とその紹介がメインだったように思う。登場人物はどの人も、ごくごく『普通』の人として描かれているところに、第1部と同様、共感がもてた。