スノーボール・アース: 生命大進化をもたらした全地球凍結 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 作者: ガブリエルウォーカー,川上紳一,Gabrielle Walker,渡会圭子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2011/10/07
- メディア: 文庫
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スノーボール・アースとは、「六億年ほど前、地球は赤道付近まで含めて完全に凍結していた」という説です。その後の温暖化によって、生命はアメーバみたいなものから体細胞生物へと劇的に進化していったらしいです。
三浦さんの紹介文では、「自然科学の分野で現在論争が繰り広げられている最新の仮説について、わかりやすくスリリングに紹介した本」、「ただ単に仮説を紹介するだけではなく、科学者たちの人間像にも詳しく迫っているので読み物として大変おもしろい」とあったのでかなり期待して借りたのですが、私としてはいまいちでした。理由は、私自身が地質学の知識がないし興味がないからです。
でも、そんな私でも途中をはしょりながら最後まで読めたのは、三浦さんがいうとおり、専門知識がなくても読みやすくなっているからなのかもしれません。
本の内容ですが、スノーボール・アースの提唱者ポールは自分の探究心のまま生きている人で、周囲と同調しようなんてこれっぽっちも思っていません。だからトラブルが絶えません。でも、やはりそこは天才だからなのでしょう、一旦、彼が研究の話をしだすとみなその魅力にとりつかれて、もっと彼の話を聞きたい、彼に認めてもらいたいと思う人が絶えません。
私も理系で、卒業後は技術系の会社に勤めているからかもしれませんが、研究や仕事で成果をだして日本で一番、世界で一番というような評価が得られる人は、本書で取り上げられたポールのように、仕事と趣味の境界がない人が多いように思います。仕事と日常生活の境界がないのではないかと思う人もいます。みなさんの周りにはそういう人はいませんか?
私の周りにはちょこちょこいました。コンピュータの会社なので、オタクが多いからかもしれません。でも、その多くの人は探究心が強いといよりは「自分の世界を主張するだけの扱いにくい人」という評価でした。
大成する人との違いはなんなんなんでしょう。もしかして会社という組織が才能の芽をつんでいるのかな。。。でもなぁ。。。(具体的な顔を浮かべる・・・(笑))
今も同じ会社で勤めていますが、技術色が少ない仕事をしているので思い出話ですが。。。
本の内容に話しを戻すと、論争が落ち着いたら、NHKがドキュメンタリーに仕立てて映像化したら面白いだろうなぁと思いました。