- 作者: 中島克治
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/07/03
- メディア: 単行本
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「国語が子どもをダメにする 福嶋隆史」とは全く趣向が異なりますが、読み取る力、書く力、伝える力の重要性を訴えているという点は同じです。
本書は、「本を読む重要性」と、「よく読む子と読まない子の違いは麻布学園の中でも明らかで、読書の習慣は大切だ」ということが経験談として書かれています。
このようにしたら読解力がつくという方法も紹介されています。小学校低学年のころの教科書の書き写しが効果的と書いてありました。私はこの宿題が嫌いだったし、先生の手抜きだと思っていました(笑)。
それから、巻末に、著者のおすすめ170選(小学生向け)がついています。こういう「○○の選ぶ○冊」は、あたりはずれがありますが、私がさらっと見た感じだとよさそうです(私と嗜好が離れていない)。活用するかどうかはわかりませんが、念の為に控えを取りました。
本を読む子と読まない子の成績などを統計化したようなものがあるともっと興味深くなるだろうと思うのですが、それは筆者ののぞむところ/目指すところではないし、そこまでしなくても読み手に伝えたいことは伝わるというスタンスで書かれています。
個人的に驚いたのは、著者が麻布学園で問題行動を起こす子供に対して指導をしていて気になる点としてあげていたことです。
--- 以下中略しながら抜粋
「それをしたらどうなるのか」という当たり前の想像力が欠けているということです。そういう子どもたちは、深く反省しているように見えるけど、「つい出来心でやってしまいました」とこたえるばかりで、「何故そんな行動をとってしまったのか、自分としても恥ずかしく悔しい」という感情がまるで見られないのです。
抜粋終わり ---
「それをしたらどうなるのか」という想像力があればやらないだろうし、やったとしても「どうしてそのことに気づかなかったのか」という憤りがあるのではないかという先生の気持ちが伝わって来ました。
私が読んだのは、2009年出版のものですが、2013年出版のものはタイトルが若干変更されていて、「できる子は本をこう読んでいる 小学生のための読解力をつける魔法の本棚」となっています。