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徒然日記

儚い羊たちの祝宴 米澤穂信 ★★★★★

儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)

儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)

初めて読む作家です。最近の本の買い方同様、選ぶまもなく手にとって会計を済ませた一冊ですが、よい作品でした。
上流階級、特にお嬢様にスポットをあてた物語が5話おさめられています。美しい日本語で、物語は淡々と進みます。そして、最後の1行でドキっとします。
ミステリーなので、続けて何冊も読む物ではありませんし、オールシーズンというわけにもいきませんが、この夏、お薦めの一冊です。
【5話、それぞれの感想】
・身内に不幸がありまして:一作目。この作品を最後まで読んで、本書がミステリーであることを知りました。良かったです。
・北の館の罪人:えぇっ!それでそれでぇ!と思うところで話が終わりました。その後、どうなるんでしょう。良かったです。
・山荘秘聞:ありがちな展開のお話です。
・玉野五十鈴の誉れ:私てきには、一番読み応えがあって良かったです。『はじめちょろちょろ中ぱっぱ♪』五十鈴さんはその後はどうしたんでしょう。
・儚い羊たちの晩餐:これもゾッとする話でした。玉野五十鈴の誉れと同様、良い作品です。アミルスタン羊がでてきます。