Beanの日記

徒然日記

「暇と退屈の倫理学」

「暇と退屈の倫理学」

※リンクをはるのにアマゾンをみたら、2022年度に東大・京大で1番読まれた本だそうです。

 

GWぐらいに読んだのですが、なんとなくまとまらなくて下書き保存で塩漬けになっていました。まとまったわけではありませんが、カビてきそうなので開放します。


筆者によると、人間は退屈が苦手で、歴史的にみると退屈しのぎのために自分の命や全財産をなくす人はめずらしくないそうです。

この本を読んで私が連想したのはスマホです。「スマホ+ネット」は現代人の恰好の退屈しのぎです。

スマホ+ネット」は最初は暇つぶしだったかもしれませんが、今や完全に食われています。依存症、昼夜逆転、課金、承認欲求、SNSに心がざわつく、SNSの炎上(病んだり自殺に追い込まれる方もいます)などの問題をよく耳にします。まさに「退屈しのぎで自分の命や全財産をなくす」です。

 

筆者は、自分の退屈という感情に折り合いをつけて生きていけるようになれば、倫理学としては次のフェーズ「他人の暇(と退屈)を認める」になると言っていますが、そんんな日は来るのでしょうか。

スマホ+ネット」との付き合い方はそのうちわきまえるようになると思います。でも、人は自分が没頭できること(≒退屈しのぎ)を貪欲に探し続けると思います。生きているうちに折り合いをつけることを学んでいく人もいると思いますが、社会全体として変化する日はくるんでしょうか。