- 作者: 養老孟司
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/04/10
- メディア: 新書
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話の内容は今までのまとめにはいりかけている気配あり。
非行に走った子供の親が子供が3歳になるまでに「この子は育てにくい子供だと思った」と記している確率が高いという事実に「へぇへぇへぇへぇーーー」と思った。
本筋とは関係ないが、気になる言い回しがあったので、自分の考えと一緒にメモっておく。
- 「お前達、俺を見習え」
本書では教師のあるべき姿として紹介されているが、私はこれは会社でも家庭でも同じだと思う。
仕事のやり方進め方、姿勢などは、口や文書で残せるものとそうではないものとがあると思う。
口や文書で残せるものは他の誰かでも残せることが多く、一緒に仕事をした人でないとわからない物、だけど一緒に仕事をした人だと必ず伝わるもの、こういった物が一番大事だと思う。
ただ、こういうことをいうと必ず誤解する人がいて、口で教えなければいけないことを、「おい、お前、以心伝心でわかれ!」という言い方をするんだよなぁ・・・
- 「一年間懲役」
研究員が一年間教育で臨床にまわされることをこういう言い方をするらしい。
筆者の書き方だと、研究という高尚なお仕事をされている方が一段ランクの下のお仕事をされることをこのような言い方をするというニュアンスにとれる。
しかし、それだけの意味だろうか?私はそうは思わない。
研究で求められる能力と臨床で求められる能力は異なる。研究を選択した者の中には臨床で求められる能力の一部に苦手意識を持っている者もいると思う。そういった人間にとって、臨床の現場で働くことは苦痛に感じると思う。
そもそも、研究と臨床では研究のほうが人気があるんだろうか?
東大や京大は学者になりたい人が多いだろうが、他の大学だったら研究職希望者は少ないのではないだろうか?
- 「サラリーマンは、お金の出所には忠実であるが、仕事に忠実とは限らない。職人は仕事に忠実でないと食えない」
私が一番最初は開発職への配属であった。いわゆる理系人間の集まりなので、世間の常識と少しずれたところがあり、その1つが「ごますり人間が少ない」ということだった。
管理職に向かっていき衝突している者もいた。しかし、衝突したからといって、それでけむたがられどこかに飛ばされるとかいうようなことも少なかった。
この会社はこういう会社なんだ、いい文化だなぁ・・・・とずっと思っていた。
その後、お客様対応をする部署に異動したのだが、カルチャーショックだった。
世間でいわれているサラリーマンがいっぱいいた。
私は、「ごますり人間」を否定するわけではない、それでお互い気持ちよく仕事が出来るのであればいいと思う。
しかし、「ごますり人間」の多くは、自分がごまをするだけではなく、自分にもすってくれるよう要求するのだ。早い話が、「自分だったら上司にごまをするところなのに、それを俺にすらないとは、さては俺のことを上司として軽んじているな」という発想だ。
だから、身の回り、あちこちでごまをすっている音がする。
元々、そういう文化にいなかったので、非常に耳障りだ。