夜は短し歩けよ乙女 森見 登美彦 ★★★★☆

- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/12/25
- メディア: 文庫
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登場人物は、黒髪の乙女とその乙女にひそかに想いを寄せる先輩、そして、彼らの周囲にいる個性的な人たち。舞台は京都の街と京大です。
先輩は、世の人がそうあってほしいと願う古き良き時代の京大理系人間。頭は良くて真面目、プライドが高いわけじゃないんだけど不器用なのを誤解されてプライドが高いように思われる、そういうタイプ。
黒髪の乙女は、どこまでもマイペースな京大生(学部は不明)。これまた古きよき時代の頭のいい女性にありがちな、精神年齢が低めでマイペースなお嬢様気質。
先輩が一生懸命画策して遭遇した出会いについて、いちいち「奇遇ですねぇ!」と返す黒髪の乙女。
地名は実名で普通の小説のような作品なのに、途中で急にファンタジーがはいってきて混乱しました。
ファンタジーの世界の部分については、最後まで理解できませんでしたが、京大生の色がよくでていました。
就職するまで関西で住んでいた私にはなんとなくなつかしく、学生独特ののんびりとした時間の展開もどこかなつかしく感じられ、読んで良かったです。