Beanの日記

徒然日記

「ナオミとカナコ」

「ナオミとカナコ」

伊良部シリーズのファンで、それ以外の作品も読んでみたいと思って借りた。

作風が違うが、人物が丁寧に描かれているのは同じで、前半はしっとりとストーリーに吸い込まれていった。

読み進めていくと、「気持ちはわかるよ、だけど、それやっちゃう?」という展開になり呆れたが、彼女たちのことが気になるので最後まで読んだ。最後までハラハラドキドキした。

 

 

【気になったところ】

男が女にふるう暴力は狂気以外の何物でもなく、当人同士に任せるというのは、見捨てることと変わらないのだ。

 

これ、世の中の人間関係全般に言えると思う。

「他人が出る幕じゃない」、「本人同士で」というのはきれいな言葉だけれど、結局は見捨てるということだと思う。

 

 

自分の存在がかかっていると、日常の悩みなど悩みでなくなるのだと直美は痛感した。中国人の強さもきっとそんなところになるのだろう。李朱美たちは日々生存競争をしている。だから嘘もつくし、人の物も盗る。それで平然としている。

 

嘘や盗みがいいとは思わないけれど、時間的にも経済的にも恵まれすぎるのは良くないと思う。

 

あと、本書のどこかで組織に都合が悪くなった社員は「精神疾患扱いされて、いろいろなかったことにされる」というような記述があった。企業に関わらず、これは巷の人付き合いでも同じだと思う。