経済活動にかかわることで、知っておくとスムーズに事が運ぶことが紹介されています。ベースにあるのは心理学です。
最近はこの手の内容のことを「行動経済学」と言いますが、「経済学」と言われることに違和感を唱える人やアンチもいると聞きます。私は心理学も経済学も知らないので難しいことはわかりませんが、女子なので占いとか心理学と言われるとついつい手が伸びます。でも、さすがに既視感がでてきたので、しばらくこのジャンルの本は読み控えようと思いました。
【へぇ~と思ったこと】
電動自転車の配送において
配送中の衝撃などのために出荷先に到着したときに破損していることも少なくない。(中略)「取扱注意!」のシールを貼ったが、たいした効果はなかった。(中略)
電動自転車を薄型テレビのように平たい箱に入れ、箱にテレビの絵を印刷したのだ。
その結果は?破損率は7~8割も激減した。配送ドライバーにとって、「取扱注意!」のシールが急に重要な意味を持ち始めたのだ。
人は選択肢を示されるのを好むが、選択するのは好きではない。
あるアジアの小売りチェーン店では、入店時にカゴを選べるようになっている。カゴは2色あり、青いカゴは「店員に声をかけてほしい」、赤いカゴは「1人で静かに見てまわりたい」を意味する。
買い物客は自分に当てはまるカゴを選ぶが、3つ目の選択肢「どちらのカゴも取らない」があることを忘れてしまっている。
これは店側の狙いだ。手にカゴを持っている客は多く買い物をしやすい。だから、客に必ずカゴを持たせるようにしているのだ。
【ヒトについて】
経済的な状況に不満を覚えている人は過食に走りやすい。
「周りと同じこと」でリスクを回避したい
心(と脳)においては、人間は群れる動物である。
「いいこと」を言う人は「いいこと」をしない
メッセージを発信したことに満足して、行動への意欲が薄れてしまうのかもしれない。
裁判所で判決が下されるとき、裁判官の決断疲れが被告の生死を分けることもある。午後になると、裁判官の判決は厳しくなる傾向があることがわかっている。
病院でも、1日の早い時間帯の方が適切な治療を受けやすい。勤務時間が終わりに近づくにつれて、医療従事者が手を洗う頻度が減ったり、患者の病状に合っていない抗生物質が処方される傾向が高まったりするからだ。
私たちの日常生活も同様だ。大切な判断はなるべく1日の早い段階で行うといいだろう。
「お金がない」ときに人は頭が悪くなる
「時間不足」も思考力を低下させる
すぐやる人は「未来時世」を使わない
未来を遠くに感じさせるような言語を使う人は、将来の自分への関心も低くなる。
「せっかち」と「先延ばし」はセットになっている(表裏一体)
長期的な目標(本を書く、利息を貯める)よりも、手取り早い喜び(今すぐSNSをチェックする、今すぐお金を手に入れる)の方を重要だと感じるために、せっかちに目先の報酬を優先し、将来的に有益なことを先延ばしにするのだ。
【報酬の効果について】
会社の最下層にいる従業員たちは、CEOの多額の報酬を知ることになり、屈辱を味わっていた。一方で、CEOは公開される自分の報酬が低いと、取締役会でリーダーシップを発揮しにくくなる。
思考力が求められるタスクの場合、ボーナスを多く与えられるという条件では逆に成績が悪くなることがある。
報酬がもらえるグループでは、献血量が半分に減った。
従業員に無料で飲み物が振舞われず、コーヒー代を払わなければならない職場では、ペンやプリンター用紙が盗まれやすくなる。
お金のことを考えると不道徳な行動が増える。
お金が絡む職業の人は不道徳な行動を誘発されやすい。
「5分遅刻したら罰金」の精度で、爆発的に遅刻者が増えた(保育園のお迎えの話)
罰金は人の行動を変えることが主な目的だ。しかし、時にそれは逆効果をもたらすことがある。(中略)
5分遅れるとごとに、5ユーロ相当の罰金を払うことになる。(中略)
10週間後、遅刻者は爆発的に増えてしまった。(中略)「5分あたり5ユーロ払えば遅刻しても大丈夫」という合理的な判断をさせる方に作用したのだ。(中略)
「遅刻は、いざとなれば金で償えるもの」といった価値観が植え付けられてしまった。つまり、社会規範が市場原理によって損なわれたということだ。
実力よりも多くの年俸をもらっている選手ほど、懸命にプレーしている。
タスクの内容が時間の経過とともに変わってしまい、貢献度や成果を測定できない場合は、金銭的報酬を用いることは控えるべきだ。(中略)
