認知症について知りたい人向けの本、漫画も混じっていてわかりやすいです。初心者向け。本屋でパラパラするか図書館で借りるのがおススメです。
私はお金の話(特に親名義の資産について)に触れられていると思って読み始めたのですが、そこはさらっと流されていました。肩透かしを食らった気分になりました。
お金については、親が元気なうちからきちっと整理しておくことが大事で、認知症だとわかったらすぐに定期や証券は解約するなり名義を変えるのがおすすめ(症状が軽いうちは意思表示ができるので問題ない)と書いてありました。
これまで認知症は「いかれた」、「壊れた」というような言い方をされることもありました。最近は、認知症の方の言動に理由や目的があるということがわかってきたのでそういう言い方はしなくなったそうです。
例)「徘徊」。例えば、買い物に行こうと思って家を出たけど途中で買い物という目的を忘れてしまい、家に帰ろうと思ったけど道がわからなくなって余計にあせってあちこち歩きまわってしまう現象らしいです。
例)何回も同じことを聞くのは不安だから。
例)近い人には甘える(いわゆる認知症の症状が強く出る)が、たまにくる身内の前では以前と変わらず落ち着いて対応できる。
筆者や本書で紹介された事例では、1か月に1回、実家の様子を見にいっていると話している人がちらほらありました。私が勤務していた会社で常駐していた派遣さんにも、一人住まいの母の様子をみるために1か月に1回、休みをとる人がいました。そういう人が増えてきているのなら、会社としては1か月に1回1日から2日の介護休暇制度を作ってほしいと思いました。私が勤めていた会社では、通常の年次処理で回している人が多かったです。
それから、私が勤めていた会社には必殺技がありました。生理休暇(名称は異なる)です。介護にかかわらず人事に相談して特例として認められると生理休暇(名称は異なる)で申請できました。だから、男性社員の勤怠管理システムにも生理休暇(名称は異なる)メニューがあって、生理休暇申請をしていました。
生理休暇(名称は異なる)は給料が一部カットされます。高齢化社会・少子化の問題を考えると、介護休暇なるものを整備して生理休暇(名称は異なる)とわけたほうがすっきりするのではないかと思いました。