以前、息子との読書タイムで「予想通りに不合理」を読んで、「行動経済学って面白い!」と思ったので借りました。
「予想通りに不合理」は実験内容の掲載がが多かったのに対して、こちらの本は実験結果を引用してはいるものの心理学優勢な内容でした。
ここからは、本書とは関係なく、行動経済学に関するメモと素人の私見です。
行動経済学とは「経済学と心理学を融合した学問」です。
経済学では人間は理にかなった行動をし、常に自分の利益を最大化する「合理的」な選択をすることが前提です。ところが、実際の消費活動においては「非合理的」な活動が多々あります。非合理的で矛盾が生じてしまう人間の行動(経済活動)を心理学を用いて検証し、応用したものが行動経済学です。
例)健康に悪いタバコを買って吸う、「訳あり」や「限定」という言葉に惹かれて衝動買いをして散在する
多分、こういう考え方や分析・考察は興味深く感じる人が多いと思います。
しかし、「経済学の一分野です」と言われると反発する経済学者(以下、アンチ)がいることはうなづけます。というのも、経済学は数学を駆使して曖昧さを排除する学問です。一方で心理学は曖昧さを許容することが前提です。行動経済学には曖昧さが含まれます。
更に、行動経済学は経済学の一分野という位置づけではありますが、適用できる範囲は広く、マーケティング、マネージメント、自己実現、教育や育児の分野など、ありとあらゆる分野で使えると言われています(上に挙げた本の筆者もそう言っています)。素人の私見ですが、経済学だと言っておきながら、こうやってふわぁ~っと範囲を広げて他分野にも適用できると言ってしまうあたりがきな臭く、アンチならば我慢ならないと感じるのではないかと思います。
無理に経済学にいれなくても、行動経済学は心理学の一分野でよいと思います。経済活動には関係があるので、経済学、経営学、商学などを学ぶ学生も積極的に勉強するではダメなのでしょうか。
どの分野も突き詰めていく過程では専門性が高くなって限定的になりますが、突き詰めて突き詰めて突き詰めていくと他の領域との関係性がでてくる、私はそういうふうに思います。