- 作者: 華恵
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/07/23
- メディア: 文庫
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タイトルのとおり、筆者が小学生のころに書いた日記の一部。作家の重松清さんが、「小学生にしか書けないけど、小学生には書けない」と解説している。私も、まさにそのとおりだと思う。くせのない文章で、非常に読みやすい。文体に、hanae*さんの性格が現れているようだ。
hanae*さんは、アメリカと日本の両方で生活をしたことがあるため、外人独特のあっけらかんとした明るさを持ち合わせている。それが、子供の持つまっすぐな目と素直な気持ちと重なり合って、作品全体がとてもみずみずしい。読んでいると、ほほえましく、頬が自然に上がってくる。一方で、「私はこうしたい」、「私はこう思う」ということを常に考えていることがよく伝わってきて、力強さを感じる。日本で育っていたら、こうはいかないと思った。
文庫本で約200ページ、あっという間に読めてしまうが、読んだあと、気持ちがよくなる作品、お勧めです。