- 作者: 黒川伊保子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/07/01
- メディア: 新書
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『「名称」や「名前」には意味がある。人は「名称」や「名前」を見たときに、それにこめられたであろういろいろな意味や思いを思い浮かべ、そこからいろいろなことを想像する。
しかし、人間はそれ以上に「音」に対するイメージを持っている。それは意識して持っているものではなく、教育されて覚えるものでもない。にもかかわらず、多くの人が共通のイメージを持っている。そして、「音」のイメージが人を支配する力は大きい。人は「自分が持っている音のイメージ」と「自分が欲するもののイメージ」の差に敏感で、この差が少ないものに自然とひかれる傾向がある。』
というのが筆者の持論で、これを、一般人が雑学として面白おかしく読めるようまとめてある。
この本を買う買わないのポイントは、筆者の持論を直感的に受け入れられるかどうかだと思う。
極端な話、受け入れられる人は、世の中にあるいろいろな名称、人名を分析した結果をズラズラ並べただけのものでも興味を持って最後まで読めると思う。
逆に、受け入れられない人は、いくらウンチクを並べても眉間にしわを寄せたままなのではないかと思う。
かくいう私は、小さいときからずっと、「音」に対してある種のイメージをもっていることを自覚しているので、やっぱりそうなんだ・・・と素直に読めた。(私の場合、イメージというよりは偏見という言い方のほうが正しいかもしれないが(^^;)
次に筆者に期待することは、実際に世の中にあるいろいろなものを分析した結果や、ネーミングのコツのようなものを一般大衆向けにまとめてくれないかな・・・と思う。もっというと、ホームページで「名前」をいれると、自動で簡単な分析結果を出してくれるようなものがあったらいいなと思う。勿論、無料で。